Prologue

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「早く起きなさい。遅刻するわよ。」 そんな毎朝恒例のような言葉で今日も目が覚める。 時計を見ると午前8時15分を回ったところだった。 「…っやっべ! こんな日に限って遅刻かよ…ッ!」 こんな日ってなんやねんってみんなは思うだろう… そう、今日は4月4日 高校の入学式である。 「先に出てるから早く行ってきなさいよ」 まったく冷たい母だ… 文句を言っている暇もないので今回は何も言わないでおこう。 僕は真新しいブレザーを慣れない手つきで羽織り、同時進行で焼いていたトーストにバターをつけ、くわえて家を出た。
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