Prologue ‐1st contact‐

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投げられた初球は… 『ヒョイ』 こんな効果音が似合うような球だった。 「え?」 唖然とした。 「あれだけすごい打球打てるのに 投げるのはダメダメ!?」 若干気落ちした瀧沢であった。 「まぁいいや、じゃあ取られた点数1点分返させてもらう!」 2球目… 先程と同じ球 『ヒョイ』 『キィィィンッ!』 鋭い打球だった。 『ファール!』 「タイミング早過ぎたぁ!」 嘆く瀧沢。 一塁側ベンチでは こちらでも 若干興ざめしたメンバーがいた バッテリーと加賀である。 しかし田中は… 「キャッチャーが構えたとこに投げてるな、あんな遅い球を…」 一人だけまだ不気味がる視線を二人に向けていた。 「コラっ 恭!本気で投げてよ!」 ベンチから茜が叫んだ。 これを見た恭平は 「しょうがね…」 鉄にアイコンタクトを送った。
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