第1章-入学-

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茜は手前で恭平が本を読んでいるのに気がついて、 「はぁ、また?」 若干呆れながら現在の状況を見事にスルーしている。 流石幼なじみとでも言おうか、鉄同様慣れているのだ。 そして特待生クラスの席。 そこへ行くと… 約2名眠りに耽っている者がいた。 瀧沢悠希と田中智也である。 二人は春休みから野球部の一員として練習に参加しており、 本日も朝練があったらしいのだが… それにしても見事な居眠りっぷりである。 H中央高校は県立ではあるが、スポーツに力を入れている為、特待生制度をとる高校である。 ちなみに野球部監督は、この二人はとても重要な戦力になると考えており、大事に育てていく予定らしい。 それに特待生は今年は彼等二人だけなのだ。 有望な選手は強豪私立などに流れてしまう。 それもあり、育成から慎重に取り組む予定なのだ。
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