第1章-入学-

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PM14:00 グラウンド 入学式・片付けも終わり、野球部の活動が始まった。 今年の新入部員は特待生含め8人。 監督である波野達夫は、今年の新入部員の少人数さを若干嘆いていた。 (この中から戦力になる者が見つかればいいんだけどな…) 「よし 諸君、これから3年間よろしく。監督の波野だ。」 軽く挨拶をした波野は、それぞれ新入生に自己紹介をさせた。 自己紹介が終わり、 「早速だが君らの実力が知りたい、ついて来て私の指示に従ってくれ。」 (今年は異例だな。特待生以外の6人中、中学での野球未経験者が2人か…) 「竹林…と…立花!」 『はい!』 「君らの実力も知りたいんだが、いかんせん、中学で野球をしてないのだろう? だから、君たちの力を見たいんだが…」 野球未経験での高校野球、よほどの努力がない限り、レギュラーなどは難しい。 それをふまえて、波野は発言し、言いよどむ。 「監督、大丈夫ですよ。そこら辺のヤツよりは出来るつもりですから。」 恭平の、やや自信過剰な発言がそれを遮る。
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