Prologue ‐1st contact‐

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「えっ?」 3-Aの…いやグラウンドにいる者全て-センターを守る宮野茜と三塁側ベンチに座る立花恭平以外だが-の第一声がそれだった。 打球は、野球部の練習用ネットを軽々と越え 学校を囲むフェンスに直撃した。 「思っていたよりも飛んだな…」 恭平と同じことを呟きながら 鉄少年もダイアモンドを一周した。 「ホ…ホームラン…」 体育委員は最早呆然としている。 ベンチに帰ると 「よく飛んでったなぁ。」 と恭平 鉄少年が立っていたバッターボックスからフェンスまでの距離は130mほどあったのだ。 「久しぶりに打ったけど、あそこまで綺麗にいくとは思わなかった。」 「さすが鉄だなぁ。」 三塁側ベンチも二人を見ながら 唖然としている。 なぜなら いくら60㌔程度の球にしろ 二人はあそこまで綺麗に 打球を飛ばしたのだから。 『お前ら一体…』 三塁側ベンチはこんなムードだった。 対する一塁側ベンチは…
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