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毎年12月26日の夕方7時…
ゴールドクレストの袂で君を待つと約束した
君が離婚するまで…
君も頷いてくれた
今日で10回目の12月26日…
君が空く日
二人だけのクリスマス
今日は二年振りの6度目の雪だった
ショッピングモールの中央に掛かってる時計に目をやる
間もなく日付が変わろうとしている
今年も君は来なかった…
また長い一年が始まろうとしていた
重い足取りで新雪の雪の上を歩く
君の姿を確認したくて後ろを振り返る
僕の足跡だけが真っ直ぐに延びてるだけだった
ポケットの携帯が震えた
受信メールを開く
君からのメール
[毎年あなたの後ろ姿を遠くから見つめていました
飛びつきたい衝動を抑えては泣きながらあなたの姿を見ていました
ごめんなさい…家族を大切にして行きます
もっと早く答えを出さなければと苦しんできました
あなたを忘れられる事が出来ずに…
さよなら]
また後ろを振り返った
粉雪がいつしか沫雪に変わっていた
足元に落ちる前に溶けていた
ーENDー
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