夕陽の中で 第5章

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なおみ 「招待席のチケット?わぁ~、ありがとう。絶対に見に行くね」 守 「ああ、また感想なんか聞かせてくれるよな」 なおみ 「うん」 守 「じゃ、おやすみ」 なおみ 「おやすみ」 英雄となおみは、守からチケットを受取り帰路についた。しばらく歩いていくと、英雄が純二との関係を心配して、いろいろ聞いてくる。 英雄 「なおみ、竹本くんとはうまくやっているのか?」 なおみ 「今日の電話の会話、聞いてたでしょ?」 英雄 「ははは、そうだな。で、どうなんだ?」 なおみ 「何が?」 英雄 「そ、そのー、若い子が言うAとかBとか…」 なおみ 「ああ、そのことね。心配しないで。ちゃんと守ってるから」 英雄 「だが…」 なおみ 「私が約束なんて気にしなくていいって言っても、純二さんは絶対に守るって言ってくれてるのよ。だから大丈夫」 英雄 「そうか」 なおみ 「それに、もう別れるのはいやだって。だから、最後まで守り通すと思うよ。そのお陰で、私も勉強頑張らないとって思うの」 英雄 「そうか。いい影響を与えあっているようだな」 なおみ 「うん」 英雄 「それじゃぁご褒美に、4月辺りこっちに帰って来れるように申請しなきゃな」 なおみ 「ほんと?嬉しいっ!」 そして26日、いよいよ純二が帰ってくる日。なおみは、嬉しさで朝早く目が覚めた。 なおみ 「おはよう」 良子 「おはよう。ずいぶん早いのね」 なおみ 「うん。なんか嬉しくて、早く目が覚めちゃった」 良子 「あっ、今日は竹本さんがくる日ね」 なおみ 「うん!」 なおみは、とても嬉しそうな笑顔で言った。 良子 「何時に着くの?」 なおみ 「お昼前。お昼は純二さんと外食するの」 良子 「うちへ来てもらったら?お昼くらい作るわよ」 英雄 「まぁいいじゃないか。今日くらい2人きりにさせてやりなさい」 なおみ 「わ~い、ありがとう、お父さん。ご飯食べたら時間まで宿題しようっと」 いつもより張り切っているなおみを見て良子は、考え事をしていた。 英雄 「どうしたんだ?」 良子 「…最近あの子が変わったような気がして…。今まであんな真面目なこと、言ったことないのに…。それに、とてもいい笑顔をして…」
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