夕陽の中で 第5章

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なおみたちは、無事修学旅行から戻ってきた。 家に着いたのは午後8時半を回っていた。 なおみ 「ただいまぁ」 良子 「おかえり。お疲れ様」 なおみ 「疲れたぁ」 玄関の戸が閉まる音を聞いて、英雄が居間に入ってきた。 英雄 「なおみ、帰ってきたのか」 なおみ 「ただいま。もう今日は疲れたから、お土産話は明日ね」 英雄 「そうか。…竹本くんには会えたのか」 なおみ 「何言ってるのよ、お父さんったら。純二さんのところに泊まったのよ、みんなで。何も知らないんだから」 英雄 「す、すまん」 なおみ、帰りの新幹線で落ち着いて眠れず、その日は死んだように眠った。 次の日、荷物の整理をして、お土産を港署に持って行った。 なおみ 「こんにちは」 西田 「なおみちゃん。どうしたんだよ、学校は?」 なおみ 「今日は休みなの。昨日まで修学旅行に行ってて。はい、これ。お土産」 野村 「いつも悪いねぇ」 塚本 「どこへ行ってきたの?」 なおみ 「近畿、東海地方。1日自由行動があって、その日に純二さんのところに泊まったの」 西田 「へー、じゃぁ2人きりで一晩過ごしたのか?やらしいんだー」 なおみ 「やーね、西田さんのエッチ。みんな一緒よ。孝行たちも!」 西田 「なんだ」 なおみ 「あっ、そんなこと言うんだったら、もう1つのおみやげあげないよ?」 西田 「あっ、ごめん!許して…。お茶ご馳走するから」 なおみ 「ほんと?じゃぁ許してあげる」 以前の孝行の時といい、今回の西田の時といい、なおみはどうも食べ物によく釣られ、なんでも許してしまうようである。 なおみ 「あっ、これ、純二さんから。はいっ」 塚本 「ありがとう。竹本は元気にしてたかい?」 なおみ 「うん」 なおみは、純二の元気な姿を思い出し、ニコニコしながら返事した。そして、夜の出来事を思い出し、顔を赤くした。 西田 「どうしたんだよ、赤くなって」 なおみ 「…なんでもない」 岩崎 「あっ、なにかいいことあったんだな。教えてよ、ねぇ」 なおみ 「えーっ、やだー、恥ずかしいよ」 なおみは照れながらニコニコして言った。 西田 「聞きたい、聞きたい」 なおみ 「あのねぇ…」
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