夕陽の中で 第5章

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なおみ 「うん。決まったら教えてね。東京駅まで迎えに行くから」 純二 「ああ。じゃもう切るよ」 なおみ 「うん、私もカーディガン編まないといけないし…」 純二 「あまり無理するなよ。正月に風邪でも引いたら大変だぞ」 なおみ 「そうよね。お医者さんも休みだし、せっかく純二さんが来てても、どこへも行けないもんね。気をつけなきゃ」 純二 「じゃ、またな。おやすみ」 なおみ 「おやすみなさい」 電話を切った後、なおみはニコニコしながら、純二が東京へ来たときのことを考えていた。 次の日、夕方から港署捜査一係でクリスマス会が行われるため、西田となおみは、その準備で大忙し。なおみは西田を手伝うため、西田のアパートに来ていた。 なおみ 「西田さん、次は何をすればいいの?」 西田 「そうだなぁ。じゃ、みんなに配るプレゼントを包んでくれる?」 なおみ 「はーい。これね」 なおみは一生懸命きれいに包もうと努力していた。 なおみ 「昨日純二さんから電話あったの。お正月休みにこっちに来るんだって」 西田 「へー、また会えるんだ」 なおみは嬉しそうに返事した。 西田 「…。そんなに竹本が好き?」 なおみ 「えっ!?」 西田 「なおみちゃん、忘れてない?」 なおみ 「なにを?」 西田は、なおみの両肩を掴んで、なおみの目をじっと見ていた。 西田 「俺はまだ君の事、好きなんだし、諦めてもないよ。チャンスがあればアタックするし、手も出す。そのつもりで…」 なおみ 「そんなぁ。でも、私、西田さんの気持ちに答えることできないよ」 西田 「わかってるよ。それでもいいんだ」 西田は、なおみの肩から手を離し、頭の上にポンッと手を置いた。 西田 「さぁ、あと一息だ。頑張ろう」 なおみ 「…うん」 太陽が山の中に隠れようとしているころ、一係でも着々と準備が進んでいた。孝行や守も、なおみより一足先に一係に到着し、クリスマス会の準備を手伝っていた。 塚本 「そろそろ西田が来る頃だ。準備はいいか?」 孝行 「はい、飾りはOKです」 守 「飲み物とお菓子もOKです」 野村 「後は事件が起こらないことを祈るだけだな」 しばらくして、西田たちが来た。
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