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西田
「メリークリスマス。お待たせしました。ケーキとプレゼントとマドンナの到着です」
なおみ
「マドンナ?」
西田
「なおみちゃんの事」
なおみ
「どうして?」
西田
「ただ単に紅一点だから」
なおみ
「わ~い、マドンナだ」
西田
「…」
西田は、単純ななおみを見て、呆れていた。
なおみは、そんな西田を見て、西田に向かって言った。
なおみ
「あっ、今子供っぽいって思ったでしょう」
西田
「い、いや、別に…」
なおみ
「いいわよ、どうせ子供ですよ!純二さんからもそう言われてるから、慣れてるもん」
塚本
「ははは、じゃぁ始めよう」
西田
「はい、では、ただ今より恒例一係のクリスマス会を行います。まず、乾杯の音頭を署長、お願いします」
しかし、静まり返ったままだった。英雄は、まだ署長室にいたのだった。
塚本
「あれ?署長、まだ来てないのか?」
なおみ
「どうしたんだろう?私、ちょっと見てくるね」
なおみは、一係を出て、走って署長室へ向かった。英雄は、クリスマス会のことをすっかり忘れていたようだ。
英雄
「いやー、すまんすまん。すっかり忘れていたよ」
岩崎
「署長も年ですねぇ」
英雄
「こらっ」
岩崎
「すみませんっ」
しばらくして、一係の戸を叩く音がした。なおみが戸を開けると、俊彦とこずえが立っていた。
なおみ
「先輩!!こずえ!!いらっしゃい」
俊彦
「こんばんは、お招きありがとうございます」
西田
「よっ、ご両人!」
こずえ
「やだー、西田さんったら。恥ずかしいじゃない」
岩崎
「君がこずえちゃんの彼氏か。かっこいいじゃない、こずえちゃん」
こずえは恥ずかしそうに頷いた。
俊彦
「ありがとうございます」
西田
「じゃぁみんな揃ったことだし、仕切り直して…と。署長、乾杯の音頭をお願いします」
英雄
「よし、えー、今年も1年ご苦労様でした。来年も一同で頑張って、検挙率アップに励んでください。それでは、メリークリスマス」
みんな声を合わせて、『メリークリスマス』と叫んだ。
西田
「では、始めてください」
なおみ
「先輩もこずえも、遠慮せずにどんどん食べてね」
俊彦
「ありがとう。こずえ、どれがいい?取ってやるよ」
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