これが噂の…?

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××××××××××××××× ガラガラと教室のドアを開け、教室に入る。 クラスはいつも通りの雰囲気。 友達と喋ってる人が大半。自習してる…というか今日提出の課題をやってる人が数人。 窓から入る優しい陽光。 青空の下にあるのはグラウンド。その向こうにはいくつかの送電塔と田んぼだけ。 ショボい田舎だよなぁと思いながら教壇を上り、とぼとぼと歩いて教卓を過ぎたところで下りる。 窓側の前から二番目がウチの席。 前の席に居るのは… 「おはよ、奈穂」 サラサラな黒髪は今日もポニーテール。 綺麗な白い肌。凜とした顔立ち。 豊満な胸。腰も細くて羨ましい。 とにかく見た目“は”クールな女の子。 ウチの親友“氷雨 絵里香(ひさめえりか)” 「昨日のDVDどうだった?」 「…めっちゃ怖かった」 とりあえず普通の会話をしようと思い、絵里香の問いに正直に答える。 「幽霊が恨めしい、嘘つき…って主人公に詰め寄るとことかさぁ…」 「やっぱそこが1番怖いよね!!」 リュックを置き、席に座って映画の話をする。 昨日絵里香にDVDを借りた。 “紅色の女”っていう去年ヒットしたホラー映画。アレはリアルに怖かった。まだ途中までしか見てないけど。 「倉庫のシーンは見た?」 「倉庫?人形のとこまでしか見てないけど…」 ホラーが苦手なウチが絵里香からそういうDVDを借りたのは耐性をつけるため。まだ先のことだけど今からでも鍛えておかないと… 「人形ってことは半分くらいか…」 「今日見てみるね」 「…大丈夫?怖くない?」 「こ、怖くなんか…!」 大丈夫。 これは試練だ。男の試練だ!!…と自分に言い聞かせる。 「…奈穂」 突然、絵里香が真剣な顔つきになった。 「何?」 と平然を装い、言葉を返す。 「…今日の奈穂、」 キーンコーンカーンコーン… 8時35分。 スピーカーからチャイムの音が響く。
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