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「今日の奈穂ちゃんもエロいね…って」
絵里香は気持ち悪いくらいの満面の笑みを浮かべた。
「自転車を急いで漕いできた奈穂ちゃんは息切れしてて…喘いでるみたいでエロかったよ☆」
少し高めの声で絵里香は語る。
「さっきホラー映画の会話したときも涙目になってる奈穂ちゃん想像しちゃって1時間目ずっとムラムラし…」
いつの間にかウチの頭から頬へと移動していた手を強く掴んだ。ついでに少し爪もたてた。
「てめぇ、なんつった?」
絵里香はウチの問いかけに小さく笑ってねだるような目つきでウチを見た。
「もっと痛くして」って言ってるような気がするけど無視。
「怒った奈穂ちゃんもカワイイ!」
「……」
そうだった。絵里香はこういうヤツだった。
「明日の体育の着替えが楽し……あっ」
手を握る力を更に強くする。爪も皮膚に食い込むくらいたてた。
絵里香は嬉しそうに笑っている。若干頬が赤い。
相変わらずドMだなぁ、おい。
…絵里香は親友だ。
母親同士が仲良くて、ウチと絵里香は生まれたときから一緒って言ってもいいくらい付き合いが長い。
優しくて、頼りになる親友。
だけど…いつからだったかなぁ。
何故か絵里香は変態&ドMに目覚めた。しかもMになるのはウチが相手のときだけ。
二人きりになるとたまに“変態スイッチ”が入る。スイッチが入るとウチを“奈穂ちゃん”と呼ぶ。
最近スイッチ入ってなかったから油断してた…
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