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「桜木君…」
夏草君の跳ねた髪に対し、落ち着いてる黒い髪。
眠そうな細めの黒い目。
顔立ちは端整で和風美人(ってやつらしいけどウチにはよく分からない)
絵里香曰く彼は細マッチョという部類らしい。
彼は右隣の席だけどあまり絡んだことは無い。
一応クール系のモテる男子、らしい。彼女をコロコロ変えてるけど。
「……」
桜木君はウチのケータイを拾った。
「……」
桜木君は「あ、やっべー」みたいな感じで青ざめてる絵里香と夏草君、そして私を見た。
最後に落ちているパックジュースを見る。
「…なるほど」
そう呟いてケータイを閉じる。
「お前、女子相手に何やってんだよ」
呆れたように言う桜木君。
「いや、お前の命令だし!!」
と怒る夏草君を無視して桜木君はウチに歩み寄った。
「はい」
ウチのケータイを渡された。
…見た感じ外傷なし、かな?
「ありがと」
桜木君を見上げてとりあえずお礼を言った。
ケータイを受け取ると同時に絵里香が駆け寄ってきた。
「ごめん、夏草君に投げたのに外し……とにかくごめん。ケータイ大丈夫?」
不安そうにケータイを見る絵里香。
「大丈夫だよ。外傷無し」
奇跡的に無傷のケータイを見せる。
「良かった」と安心する絵里香。
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