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「大変だな、お前も」
桜木君は憐れむような目でウチを見てそう言った。
ワケわかんない。何が“大変”なのか具体的に言ってよ。
「行くぞ、夏草。用は済んだ」
桜木君がクリームパンを夏草君に見せる。
「マジか!?」
それを見て目を嬉しそうにキラキラさせる夏草君。
……パンを貰って嬉しいのは桜木君だけのハズ。
何故か夏草君は「やったぜ!!」とか言って自分のことみたいに喜んでる。
「氷雨さん、秋月さん。迷惑かけてゴメンな。パン盗ろうとしたの…実は桜木の欲望とはあんま関係ないんだ。
これには深いワケが―――」
“~~♪♪”
夏草君の言葉を遮るように、ケータイのメロディーが響いた。
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