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夕方の涙川の河原。
「絵里香ちゃんの、馬鹿」
夕日できらきら輝く川を見ながら、一人で泣いていた。
ぽろぽろぽろぽろ。
涙は止まらない。
「絵里香ちゃんが悪いんだもん!」
川に向かって叫ぶ。
「奈穂は悪くないもん!!」
叫べば叫ぶ程胸が苦しくなる。悲しくなる。
「絵里香ちゃんなんか大嫌い!!!」
誰もいない河原に声だけが虚しく響く。
「絵里香ちゃんなんか消えちゃえ、消えちゃえ!!!」
絵里香ちゃんなんか友達じゃない。
奈穂の目の前から消えちゃえばいいんだ。
絵里香ちゃんなんか、絵里香ちゃんなんか―――
「それ、本気?」
……え?
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