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｢あら、この人形可愛いわね…食べられないわ｣
愛梨鈴はそう言って、人形を持ち上げる
｢でも、食べないと部屋から出られないよね｣
私は人形の頭をかじった
すると――
ズンッ！
身体が大きくなり、屋根を突き破った
｢何これ!?身体が大きくなる人形だった!!｣
愛梨鈴は周りの景色を見渡した
｢やったー…夢から醒めないじゃないのよ!!｣
そう、不思議な国にいた
愛梨鈴…アリスはずっと、現実世界ではなく不思議の国にいた
アリスがいた部屋は、ドアが無く窓からも逃げられない歪んだ部屋だった
｢早く白兎を追い掛けないと…私、此処に毒されたわね｣
歪んだ不思議の世界
何処かしら歪みが生じている
続きます
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