一章・出会いの日

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夕方から夜になるのは早いもので、川に向かうだけで、空色は紫に変わっていた。そろそろ日が落ちるだろう。 川の前に立ち、アサナは右手を水に浸した。刺すような冷たさに一瞬、身を固まらせたが、今の喉の渇きにはちょうど良いと思って、水を掬い口元に運んだ。 啜ると、とても美味しい清水でもう一度、掬いあげ飲んだ。喉が潤うと、川辺のちょうどいい大きさの石に座り、辺りをゆっくり見渡した。 そうしていたら、砂利を踏む足音が聞こえた。村人だろうかと音がしたほうを向くと、そこには 長い銀髪を垂らした少女が驚いた顔をして立っていたのだ。 綺麗な金色の瞳と、しばらく目が合っていた。実際はほんの短い時間だったのかもしれないのだが。
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