自分と弟

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「お父さん。これって犯罪なんじゃ…」 「ブフッ!」 父は盛大に飲んでいたグラスの水を吹き出した。 「ばばば、馬鹿。違うから」 「だって…」 父の年齢は42歳。その父のお相手の女性はどう見てもピチピチのティーンエイジャーにしか見えない“美少女”である。 「祐二さん大丈夫?」 「あ、ああ。とりあえず、座ろうか」 「はい(ハァト)」 語尾に(ハァト)がついているのは仕様ではない。事実だ。私は改めてやってきた女性を観察してみる。 が、どう見ても父よりも二まわりは若い。むしろ私とのほうが歳が近いように思う。 と、そんなことを考えているのを見透かされているのか目が合う。 どっきんこ☆ 女の人と目が合うだけでこんなにドキ胸(死語)になるなんて。 「はじめまして、あの…私と祐二さんのこと怒ってる?」 あら?また間違われてしまったようだ。私は睨まれていると勘違いされてしまうくらいに目つきが悪い。 眼光が強いとか目力が強いと言われることが多く、特に初対面の人には印象が良くない。
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