63人が本棚に入れています
本棚に追加
「ユキちゃんさー、さっきから俺の目を見てくれないのはなんで?俺はめっちゃ見るけど」
気づかれてたか…
私はヨシさんがあまりにもかっこよくて目を見れず、外を眺めたり、下を向いたりしていた。
「緊張…ですかね?」
やっぱり私は目を見れないでいた。
しばらく走ると信号で止まった。
なんか…視線を感じる。
と思ってヨシさんの方を向くと、私の顔を見つめていた。
「えっ、あの、恥ずいんですけどッ」
ヨシさんの目を隠し、顔を背ける。
「今少し目が合ったけど…ユキちゃん可愛いじゃん。逆に緊張する」
「それはないです。ヨシさんの方がかっこいいです」
「またまた~。でもホント可愛い」
そう言いながら信号が変わって動き出してもチラチラ見てくるから、余計恥ずかしい。
照れすぎて頬が熱くなる。
「ユキちゃんは大学生だよね?何勉強してるの」
「んー…なんですかね。私、理系なのに文系の学校行っちゃって。よくわかんないです」
「あはは、何それ」
「でも友達もいっぱい出来て楽しいですよ」
「いいねぇ~女子大生~」
「…気持ち悪い」
「…小声で言っても聞こえてるからね」
お互い緊張してる割りには会話が弾む。
ちゃんと話せるじゃん。よかった。
でも私はまだ目を見て話せなかった。
最初のコメントを投稿しよう!