であい

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しばらく互いに何も言わないまま、時が過ぎた。 私はヨシさんの温もりが心地好くて、胸の鼓動も落ち着きつつあった。 それにしても、ヨシさんはどんな顔をしてるのだろう。 同じように赤い顔をしてるのだろうか? 私はヨシさんから少し体を離そうとすると、 「ユキ、顔見たら怒るからね」 そしてまた、ぎゅーっと抱きしめられる。 私の考えはお見通しだったみたい。 …ん? ってことは、ヨシさんも"私と同じ"ってことか。 と思ったら、なんか嬉しくておかしくて、笑った。 それにつられ、ヨシさんも笑う。 そして、ヨシさんは体を離す。 もうちゃんと顔が見れる。 お互い、少し照れた笑顔。 「ユキ」 と名前を呼ぶと… 「え」 触れるか触れないかのキスをした。 「えっえぇ!?え…ちょ、え!?!?」 私はバカみたいに大袈裟な反応をする。 ヨシさんはそんな私を見て笑う。 「どっか行こっか」 そして、私の頭をくしゃっと撫でた。
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