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「なつごめん。オヤジ入ったで行ってくるわ。」 飲みかけのコーラを一口飲んで立ち上がった。 「れいちゃん行っちゃうの…?いつ帰ってくるの…?」 うちは荷物をまとめながら指を2本立てた。 「なつ2時間もひとりぼっちか…寂しいな…」 女の子座りをして俯くなつの顎を人差し指でぐっと持ち上げ、嫌みったらしく微笑んだ。 「だったら今日のマン喫代と飯どうするんだよ。腹ペコ野宿でもいいのか?それともお前も生理だから中出しOKだよおーとか言って5万でももらってくるかあ?」 「やだ……ごめん……」 「冗談だわ。行ってくるでね。」 なつの頭をくしゃくしゃと撫で部屋の扉を開けブーツを履いた。 「れいちゃん、ファイト!」 小声で呟くなつに背中を向けたまま「おう。」と片手を挙げ歩き始た。 さて、仕事……仕事だ。
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