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「れいなちゃん今いくつ?」
「18」
「高校生?」
「行ってればね。」
「今なんか仕事してるの?」
「特に。」
「どこに住んでるの?」
「マン喫。」
「えっ!?お家に帰ってないの?」
「うん。」
「いつから?」
「高校中退してからだから半年前くらいからかな。」
「じゃあそれから毎日出会い系サイトで知り合った人とこうやってあってお金もらってるんだ。」
「そう。」
もうこの質問もいろんな人に何十回と受けたからうんざりだ。
「じゃあ今日は一緒にここで泊まろうよ。マン喫代浮くでしょ?」
「いや、マン喫でツレが待ってるから。」
「ツレ?」
「そう。」
「その子も家出?」
「そう。」
「なんか…頑張ってね…」
「おう。」
タバコを消してシャワーを浴び、また2時間前の姿に戻る。
おしゃべりだったオヤジの口数が明らかに減った。
オヤジは会計を済ませ「じゃあ。」と小さな声でつぶやきそそくさとホテルをあとにした。
ネオンの下でポツンと取り残されたうちは、一度大きく深呼吸をしマン喫に戻った。
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