蜂蜜檸檬<ハチミツレモン>

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ーーかろん 隣から涼しげな音がする。見ると、彼女だった。何か考え事でもしているんだろうか? 「何か考え事でも、あるの」 「ぃえ、別に。只桜は今年、遅いなと」 ゆったりと私に瞳を向けながら、言う。確かに寒さが長引いたせいでまだ蕾だ。 ーーかろん 変な間を埋める様に鳴ると彼女は一口、綺麗な琥珀色の飲み物を飲む。 「……蜂蜜レモン。飲みますか?」 私は黙ってその飲み物を口に運んだ。
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