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席を立って恋人の背後に廻り震える丸い肩を両腕の中に収めた。
ふわりと香るシャボンの香り
目の前の黒い髪
鼻先を掠めるうなじの短い毛先
俺はお前を愛してる
時間がこのまま止まってしまえばいい
明日なんて来なければいい
やり直せるものならば…無邪気に何も考えず目の前の愛だけを信じて笑いながら何度もキスしたあの頃に戻りたい
だけど、その背中は無言で俺を冷たく拒絶していて
二人の鮮やかな日々が過去になったことを告げていた。
終
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