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席に着いた俺の向かい側に、恋人が座った。
テレビがついていないリビングは無言空間で、その静寂に俺は耐えられない。
「…いただきます」
義務的に箸を動かして食べる。
サラダにコーンスープ、ロールパン、ハンバーグ。
グラスに冷たい水が注がれる。
こいつの手料理ってこんなにおいしかったっけ…
いつも、テレビを観ながら食べていたから味わっていなかったな…
目の前の恋人も俺と目を合わせずに黙々と食べている。
ぼんやりと見ていたら、目が合った。
恋人がフッと笑った。
別に笑う時でもないのに。
そういえば…コイツは悲しいときも涙を堪えて笑うヤツだった…
忘れかけてた恋人の習性を思い出したら、自分の愚かさに深く堕ちていった。
目の前の恋人は傷ついている。
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