<プロローグ>

2/4
前へ
/100ページ
次へ
「――――いッ!?何すんですか、いき―――」 「うるさい、静かにしなさい」 人差し指を立てて俺に言う。 「いい?さっきも大雑把に説明したけど、事はまだ終わってないの」 平手打ちされた後頭部を擦りながら目の前にいる華奈(かな)先輩を見る。 目はとても真剣で、その表情を観るだけで事の重大さが伝わってくる。 こんな状況で気を緩めてしまった自分が恥ずかしくなる。 「すいません……浮かれてる場合じゃないですよね」 「わかってるならいいのよ。私もヨシキの気持ち、わかるもん。でも、今からは絶対に気を緩めないでよ。約束よ」
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加