ある夜の出来事。【齢十二】

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「…寝てる、のか。」 人騒がせな、とため息を着いた時だった。 「ん…三成?」 「ぅわっ!」 いきなり家康が動いた為驚く三成。 「遊びに来てくれたのか?でもわし眠いぞ…」 「ばか!何故きさまここにいるんだ!約束は昼だろう!私は昼間は出歩けないと言ってあったのに!」 うつらうつらしながら喋る家康に三成はある種怒りをぶつけていた。 「…でも、来てくれた。わしはそれだけで嬉しい。」 「―…っ!」 しかしその一言で全て無くなった。家康の眠たい目をこすりながら笑う表情を見て、何も言えなくなった。
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