疾風迅雷

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葉崎 二 朝焼けの空に男たちの怒号は似合わない。 しかし、それもやむなしであろう。 時は、天下泰平の世ではない。少なからず不穏分子が存在していた時代なのである。 「この世の中で争いほど無意味なものあらず」 戦国の世に生まれた君士木浪乃衣はそう説いたが、国上絶対の世には受け入れられるものではなかった。 いまはどうか。
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