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「パワーが足りにゃい!」
チコはケンジの言葉を繰り返し、後ろを振り向いた。
そこに居たのは、二人の母だ。
母は面食らったような表情を見せ、そのあとで思い付いたように、首をひねった。
「パワーが足りないわよ!」
チコの言葉を繰り返す。
母の後ろに居たのは父だった。
父も母に倣い、後ろへと伝えた。
「パワーが足りないぞ!」
伝言ゲームのように後ろへ後ろへと言葉を伝えていき、さらに祖母、祖父、と行き当たった。
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