SCENE4 眞奈

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 カウントダウンを表す赤いデジタルタイマーは、残り三十分を示していた。 刻一刻と、時を刻んでいる。 家族全員に、焦りの色が浮かび始める。 それが残り十分になったところで、苛立ちを表すように、ケンジが叫んだ。 「おじぃはまだかっ!?」 その質問に答える者は誰もいない。 叫びは反響することなく消えうせ、辺りに沈黙と重圧が蔓延した。 『もうダメだ……』 絶望が心を支配し始めたその時、ブーン、という微かな音が、耳に届いた。  
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