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(どうして、この子だけが、いつも……辛い目に合う)
泣きながら眠りについたリナリアを見ながらデイジーは嘆く。
リナリアが生まれた時に、デイジーも生を受けた。
シラーでは代々生まれると同時に自分と対となる存在が姿を現す。
その姿は主人によって姿を変える。鳥や狼、梟やリスなど形はそれぞれ違った。
そして何より不思議なことは、その存在と話せると言うこと。
他人にも、その言葉は聞こえるが極力人前では話さない。お互いが思うだけで頭の中に声が聞こえ意志疎通が出来る。
それは、時に友人であり家族であり、大事な自分自身。そして何より、リナリアが死ぬとデイジーも死んでしまう。
だから、リナリアは自分を傷つけたりはしない。
いくら笑われ、ひどい扱いをされようとも、それだけは絶対にしなかった。
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