3 思わぬ言葉

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書き上げた羊皮紙を、シアラに手渡す。 中身を見たシアラが一瞬、リナリアを伺い、そして3人に向き直り読み上げた。 「とても食事は美味しかったです。ただ頭痛がするので失礼とは思いますが退席させて頂きたいと思います」 立ち上がり、椅子の横に立ち頭を下げる。 「あら大丈夫ですの?ここ数日大変でしたものね。疲れが出たのですわ。少しお休みになられて……そうだわ。体調が良くなったら午後にお茶会があるから、ぜひにいらして」 気を悪くした様子もなくスノウが優しく微笑む。 安堵し胸を撫ぜおろしながら微笑みながら頷く。ただ、スカイの厳しい視線を感じたが何も言ってはこなかった。 そして、もう一度お辞儀をし食事の間を後にした。 回廊を歩く間、シアラに見つからないように一息吐き、緊張してうるさかった胸をおさえ自室へと向かう。 部屋に着くとシアラ達に「休みたい」と伝え下がらせた。シアラが付き添うと言ってくれたけどデイジーと話をしたくて首を横にふった。 シアラが出て行くと待ち構えていたようにデイジーが長椅子の下から出て来る。 (どうだった?食事は?美味しかったか?) 長椅子に腰かけると、デイジーも同じく長椅子に飛び乗り隣へと座る。 ――いいえ……口に合わないの。香辛料がきつくて食べられなかったの。何とか言い訳して出て来たけど、このまま続くと困るわね。 (それは……やっかいだな) 二人で今後のことを相談していると扉がいきなり乱暴に開けられた。 驚いて入って来た人物を見つめる。 ――――スカイ様。 怒りを隠すことなく向けられ戸惑っているとスカイが机を挟んで目の前の長椅子に乱暴に座った。 「あの態度は何ですか?いくら一緒に食べたくないと言っても失礼では?」 驚いて息を呑んだ。慌てて首を横に振る。 そんなこと思ってない。あれは、ただ食事が合わなかっただけ……それを言えなくて。 「言葉にしなくてもわかります。陛下達には言っておきました。あなたが私達と食事をしたくないと思っていると」 心がずきりと痛む。大きな棘がまた一つ刺さったように痛みが走る。 .
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