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「マジかよ。早くしないと。」
俺は今、タクシーのなかだ。
清流組の幹部暗殺の計画を練るために依頼人の元へ向かう。
「ちょっと、おじさん。もっとスピード出ないの?」
「出ないよ。今、渋滞だもの」
道路はいっぱいの車で溢れかってる。
このままじゃ間に合わない。
「おじさん、もういいや。じゃあね。」
俺はタクシーを降りて走ってく。
ずぶ濡れになって…
「金払ってけー。」
遠くでおじさんの声がする。
警察が来ている。
「まずい。」
必死で俺は逃げる。
もし捕まってしまったら俺が死んでるとばれる。
世間は大騒ぎになる。
「待て。待つんだ」
警察が一人から三人に増えている。
「待てって言って待つ奴がいるか」
「この路地裏の向こうに事務所があるはず」
素早く路地裏に入る。
「待て。」
「しつこいんだよ。」
目の前にあったドラム缶の山を倒す。
ドンッ ガラガラ
うわぁ~
警察の叫び声が響く。
脳に響く。
「ご愁傷様。さてと……」
目の前を向いた時。
「田崎。田崎なんだな。」
誰だ。こいつ?
田崎?
俺は恐る恐る尋ねた。
「どちらさん?」
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