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その言葉に目を見開き驚いた。そして苦笑した。
「響には色々話してるよ。他の人間には話した事なんか無い。
俺に懺悔する資格なんか無いよ。自分の罪に、汚さに嫌悪して一生を生きていくのが分相応な生き方だよ。懺悔して少しでもこの気持ちを軽くしてはいけないんだ」
その言葉に響は顔を歪ませ、俺の頭を優しく撫でた。
「……ただ好きになっただけなのにね」
その言葉は俺だけではなく、きっと響の胸をも傷つけた。
ただ好きになっただけなのに、叶えられない想い。
普通の人の様に、想いを吹っ切ってしまえない二人。
でも俺は幸せだったよ。想いを通じ合わせる事が出来て。そして全てを話せる友人がいて。
これからも祈り続ける。たった一人の愛した人が幸せであるように。俺の幸せを、全て注ぎ込んでもらえるように。
~END~
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