プロローグ

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俺には特徴が無い。 成績は偏差値53ちょい。容姿も悪くはないが、ずば抜けて格好良いとは言えない(と思っている)。 別に今の生活に憤りを抱いているわけではない。 かと言って、楽しい毎日があるわけでもない。 ……ぶっちゃけ、俺は人生の負け組なのだ。 何に対してもやり甲斐が持てない。 ただ何となく生きている。 だいたいそんな感じだ。 --彼女が俺の前に現れるまでは……。 運命の悪戯は、いつやって来るか分からない。 だけど、その悪戯が予測出来ていたのなら、人生の変化は感じ取れない。また、やって来るのが突然であればある程、人生は大きく変わる。 俺の場合は後者だった。 そう。俺の人生はかつてない程の転機を迎えたのだ……。
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