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「そうか…」
「うん。あ、さっき一人で行くって言ったけど、やっぱり楓と一緒に行くから」
柊がそういうと優那はため息混じりに分かったと了承した。
「どうせ来ると思ったよ。お前等双子はいつも一緒だかんなぁ」
「あはは~。ってな訳で学校への連絡お願いしやす」
「へぇへぇ。気ぃ付けて来いよ」
「うぃ~」
返事をすると柊は通話を切った。
「優那兄してくれるって?」
「うん。そう言ってた。いやぁ、良かった。岸田先生に直で話したくなかったんだよなぁ、俺」
「うん、確かに。そういえば、僕が行く事何か言ってた?」
「予想してたってさ。まぁ、大概一緒だもんな」
「そだね。大概一緒だもんね」
二人は納得するとクスクスと同時に笑い、駅へ急いで行った。
駅に着くといつも通学で使う電車ではなく、優那の勤務先に行く電車に乗った。
「そういや、何で柊なのかな?」
「う~ん。分かんないなぁ」
二人は電車に揺られながら呼ばれた理由を考えていた。
第一に考えられるのは柊が同じ道場に通っていたからだろう。
しかし、それならば柊より仲の良い友達がいるのに、わざわざ柊にした理由が見えてこない。
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