僕の名前は

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兄妹が洗面所からリビングへとやって来ると、三人一様にランドセルから何かを取り出しました。 それは何枚か束になった紙切れ。 それをみんな結花さんのところに持って行きます。 それを受け取って、結花さんは軽く目を通して行きます。 三兄妹。特に純くんと花純ちゃんの目はきらきらと光っていて、何かを期待してる様です。 そして、結花さんが三人分の紙を置くと 「よし。純も花純も凄いね! 優也も惜しいっ。次頑張ろうね!」 「……うん」 優也くんは何か落ち込んでる様子。 それとは対照的に 「お母さん! 純ね! 先生にも褒められたんだよ!」 「花純もー!」 と、二人は結花さんに抱きつきます。 「よしよーし。じゃあ、今日の晩御飯はみんなが好きな物を作ってあげる」 「純カレーがいい!」 「花純は白いカレー!」 「白いカレー? あっ。シチューのことね」 「それ~! しちゅうが食べたいの」 「困ったわね~。じゃあ、純と花純でじゃんけん!」 結花さんがそう言うと、花純ちゃんと純くんはじゃんけんに夢中。 最初は純くんが勝ったものの、花純ちゃんが三回勝負と言い、ニ勝三敗でまた負けた花純ちゃんが五回勝負に持ち込む頃、優也くんがリビングから消えて行きました。
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