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身体は暖かさを取り戻したけど、僕は重大なことに気づいた。
お腹が空いているという事実に。
が、花純ちゃんに抱き抱えられて大きなお部屋に着くと、みんなのお母さんと優也くんがいて、小さなお椀の中にミルクが用意されていた。
ひょいっと花純ちゃんの腕の中から飛び出して、僕はミルクを飲む。
温めのミルクが舌に心地いい。
僕がミルクを夢中で飲む中、優也くんが僕を撫でる。
「あー。花純も猫ちゃん撫で撫でする!」
「純もー!」
そう言ってみんなで僕を撫でてくるのだけれども、食事中はそっとして置いて欲しい。
まあ、悪気はないのだろうけど……
そんな中
「こら。ご飯を食べてる時はそっとして置かないと、猫ちゃんに嫌われるよ?」
と、三人のお母さんが言ってくれたおかげで、優也くんは素直に、それ以外はしぶしぶと言った感じで手を離してくれた。
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