お世話になります

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「花純。花純」 と、聞いたことがない声がして僕は目覚めた。 花純ちゃんも同じく目が覚めたらしく、少し寝惚けた声で 「パパぁ?」 と口にする。 この人がお父さん! そう思うと僕はいつも曲げてる背中をピンッ! と自然に立てた。 「パパ~。お帰りなさい」 「ああ。ただいま」 ポンポンと、お父さんは花純ちゃんの頭を優しく撫でる。 すると、花純ちゃんは漸く頭が回ってきたのか、急に早口になって 「パパ! あのね! 猫ちゃん拾ってきたの!」 と口にする。 お父さんは、柔らかく微笑んだ後に、唇を震わせる。 「ああ。お母さんと優也と純から聞いたよ」 「パパ! 花純ね! 猫ちゃんと一緒にいたいの! ……ダメ?」 再び花純ちゃんの頭をポンポンと撫でるお父さん。 「優也と純もこの子猫を飼いたいって言ったよ。でもな花純。ちゃんとお世話出来るのか?」 「うん! 花純頑張る!」 「毎日餌をやったり、あとはトイレを作って、そこでちゃんとおしっことかうんちをさせることも教えるんだぞ? あと、猫は自分でトイレの掃除は出来ないから、花純が汚くなる前にトイレを掃除しなくちゃいけない。その他にもいっぱいすることがある。それでもちゃんと出来るって言えるか?」 泣きそうな顔になる花純ちゃん。 花純ちゃん……無理しなくていいんだよ? と僕は言う。 花純ちゃんは僕を見た。
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