建物と寅さん

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「あ~…帝は気にしないでね。 あ、あいつの名前ね」 「はぁ、」 由紀はどうでも良さそうに、辺りを見回した。 「お前にスーパーパワーを目覚めさせた張本人ね」 「なに!??」 何て言ったこのおっさん。 頭おかしいのか? 寅さんをぐるりと振り返り、 由紀は寅さんを見つめた。 「ん?」 「スーパーパワー???」 寅さんはいきなり見つめられたことを納得したように由紀を見た。 「なんだろう。簡単に言えば超能力。 だけど…スーパーパワーヒューマン組織に加入してる人は 超能力をスーパーパワーって言うし、超能力者を、スーパーマンとかって言うんだ」 由紀は頭の中で言葉を組み立てた。 「つまり、オレがあのガキのせいで、超能力者になったってこと?」 「ちょっと違う。 スーパーヒューマンになっただけ」 「なにが違うんだよ」 寅さんは頭を傾げた。 「つまり…」
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