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ようやく学校に着いた。多分今は二時間目の数学だ。
私は下駄場箱に靴を入れて、緑色のスリッパに履き替え、そして教室がある二階へスタスタと階段を上がった。
緊張する教室の戸をガラガラと開けた。
開けた瞬間、皆いっせいに、私を見ている。そして口々に、
生徒A「えっ?橘さん?」
生徒B「あれ!?」
生徒全員、驚いた顔をしている。
どうしたんだろうと私は首を傾げながら、自分の席へと歩いた。
自分の席にたどり着いたと思ったら。
私の席に誰か座ってるじゃないか。
私の席に座ってる人を見ると…。
…ん?
目の錯覚だと信じていた。
いや、信じてる。
だってそこに座ってる人はと言いますと。
「ニセモノ」の私だったからである。
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