第1部 EP1:始まりの時

2/7
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
―イッシュ地方 カノコタウン― 「エイジ、降りてきなさい。アララギ博士があんたに用があるってよ」 「アララギ博士が?」 俺の名はエイジ。カノコタウンに住んでいる、ポケモンと音楽とアイスが好きなごく普通の高校生。今学校は夏休みで、俺は同級生であり幼なじみ2人と遊んでいる。因みに宿題は先に終わらす派で、今現在俺達で夏休みの宿題が終わってないのはアイツだけ。 母さんの呼び声を聞いて、さっきまで着ていた灰色のパジャマを脱ぎ、黒いTシャツと白い半袖ジャケットと灰色のジーンズと赤いランニングシューズ姿になり、首には右半分が白で左半分が黒のヘッドホンを付け、階段を降りた。 玄関には学者が着るような白衣を羽織った薄茶色の長髪を、(失礼だけど)ヤドカリみたいに巻いた女性が緑色のリボンでラッピングした青いプレゼント箱を持っていた。その女性こそが、アララギ博士だ。ポケモンについて研究している研究家だ。 「すみません着替えてたもので……。っで、何のご用件ですか?」 「エイジ君、これあげる。他の2人と仲良く分けてね」 「あっ、はい。ありがとうございます……」 博士は笑顔でそう言うと、俺にプレゼント箱を渡して帰って行った。俺は自分の部屋に戻って、その箱を開けた。開けてみると、モンスターボールが3つも入っていた。しかもちゃんとポケモンが入っている。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!