色のない世界から
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冷たい風が私の頬を撫でる 鼻は真っ赤に染まり 息も白くなり空気と混ざり 消えて無くなる 一歩進むと ―ギシッ― と音がする 目の前に広がるのは 白く染まった世界 鼻先に冷たい綿が落ちる それは私の体温で水になり 私の手で拭き取られる 「寒い…」 私はマフラーを鼻まで引き上げ 白い道を進み始める 色のある暖かい場所に向かって
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