01、呼んだけどお呼びでない

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先ほどから紳士的で常識人のように振る舞っている俺ではあるが、現状は幼なじみの女子高生を前にパンツ一枚で布団に胡座をかいているという状態だ。あまりに締まらない。 なのでワイシャツを着ることにする。 「泊まりに来た彼女みたいだねー」 「ワンピースのように着るには丈が短くて過激なミニになってしまうが致し方無い」 ワイシャツから出る太股に生えている薄い毛がなんとも気持ち悪い。我ながらミスチョイスだと感じた。 「昨日ねー宇宙人特集のテレビ見たんだー」 縦横無尽の話題の展開である。もはや清々しい。 「そうかお友達は映ってたか?」 「それでねー宇宙人を呼ぶ呪文を教わったんだー」 全く話しを聞かないやつだ。この野郎。流れ星にしてやろうか。 「えっとねーベントラーベントラーって」 「おいお前何他人ん家で未知との遭遇果たそうとしいるんだ、万が一いや兆が一我が家にETでも来たらどうしてくれる、いやETならまだいい、エイリアンやプレデターが来たらたちまちこの部屋に血のプールが出来るぞ」 「そうだねープレデターが来たらチャックノリスに助けを求めないとねー」 「敵が増えただけじゃねえか、日本沈没するぞ」 俺の部屋には千二百四十二個チャックノリスが俺を殺しうる物があるらしい。多分テーブルに置いてあるミスタードーナツのポンデリングでも俺はチャックノリスに殺されるだろう。規格外である。よもやミスタードーナツもポンデリングで怪我をしたなんて訴えを受けるなんて微塵も考えていないだろうに。
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