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「あ‥、緑さん‥」
「ん?‥‥うわぁ!」
雷の呼ぶ声に顔をあげると、俺のテンションが一気に上がった
「雷みてっ!雪!雪!」
「見てるよ。気付いたの俺だよ」
突然降った雪。
ベンチから二人で見つめた
きれい。すっごいきれい!
「すごいね、これ!奇跡だ!」
「うん、‥奇跡だ‥‥‥」
「‥‥‥雷‥?」
様子がおかしい雷、
隣を見たら、俯いていた。
‥‥‥
「‥‥雷‥」
「っ‥‥ごめんなさ、い‥」
「泣いてる‥の?‥」
「‥いや‥っ、ちがっ‥」
俺に気付かれないようにか、俯いている雷。
その姿がすごく小さく見えて、今にも消えちゃいそうで怖くて、
思わず抱きしめた。
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