孤児 才蔵と出逢う

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子供等の人数は、此方側に居る子供等よりも川向こに子供等の方が、幾分人数が多かった。 此方側の大将各の子供は、しきりと隣の子供の話に耳を傾けていた。 川向こうの大将各の子供は、しきりに仲間を先導し、此方側を煽り立てていた。 勘助は、川の此方側の少数の子供達を見ながら (わしなら、人数を二手に別けて、片方を川下に回し、敵の気を引き付け、その隙に残る一手を川の上流から敵の後ろに回し、前後と川下からの総攻撃かな) と、心の中で思った時に、その行動が目の前で実際に行った。 勘助は、己が描いた策が今まさに実行されようとしている事に胸の鼓動が高まった。
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