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勘助は、子供等の行動を目を食い入る様に見詰めた。
川の此方側の大将が、右手を川下に向けて降り下ろした。
其れを見て、三人の子供が川下に向かった。
この三人は、相手側に気付かれても良いようにと云うか、敢えて気付かれる様に川下に向かった。
それとほぼ同じに、左手の上流に向けて五人の子供等が、身を低くし川向こうの子供等に悟られない様に、物音も立てずに進んだ。
それと同時に、此方側の大将各の子供が、川向こうのの大将に向け
「女みてえに、騒いでねえで、掛かって来やがれ~!」
と、囃し立てた。
川向こうのの大将各の子供は、川下に向かった子供等を目で追いながら
「へっ!姑息な手を使いやがって!手目等皆叩きのめしたるわ!半分は川下に回れ!」
と、言いながら号令を下した。
此方側の大将各の子供の脇の子供が叫んだ。
「何があっても、持ちこたえるんだ!」
川向こうの子供等が、木の棒を振りかざしながら突進してきた。
その時、大将各の横にいた子供が叫んだ!
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