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５台目の携帯電話をいじりながら
ふと頭をよぎる。
元気かな。
別れてもう６年かぁ。
何やってんのかな。
電源が入るのを待つ携帯電話たちには
あの時の私が保護した
メールに画像に彼の着メロ。
でも
見たい時には
もう彼らの中から全てが消えている。
初期設定の無機質な待受画面。
押し慣れていたはずのボタン。
ギュッと痛くなって
少しずつなくなる息苦しさ。
そう
これでいいんだ。
今の私には
もう関係ない。
もういらない。
データとかそんなんじゃなくて
思い出だけでやっていける。
あの頃の泣いてる私には
想像できない。
今の私。
これでいい。
これがいい。
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