クリスマスの主張

君たちは筋金入りの馬鹿者か、そうでなければ今にも天に昇らんとする奇跡的に清らかな心の持ち主なんだろう。私がこの世の現実というものを教えてやる。いいか、あと二時間後には、愛しいあの人と聖なる夜の神聖なる行為、おえっ、淫猥な行為にいそしんでいるやつらはな、頭ん中じゃ、アレのことしか考えていないくせに、口からは美辞麗句を垂れ流してきた、醜悪で、下劣な愚か者たちだ。わかるかね？　つまりはそれが現実なのさ。なんと言われようと、クリスマスにオスとメスになる権利を獲得したやつが勝ちなのさ。けっ、反吐がでる。くそ食らえだ。……おいおい、別にお前たちが愚か者だなんていってないだろう？　落ち込むなよ。そうだ、落ち込む必要なんてない。１ミリもない。これっぽっちもだ！　いいか、例えば君たちの中で、来年のために歯の浮くような言葉を女性にささげるやつがいたとしよう。仮の話だ。まあ、そんなやつはいないと思うがな。