二年生の遠足

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「私が殺した」 カシムの一言に、マリアはポカンとした顔をする。 「王子が、私たち・・隊員を見捨てて魔獣のエサにしようとしたんで、カシムが王子を殺害して助けに来てくれたんだ」 簡単にかいつまんで説明するアサ。 「そのままだと、カシムは王子殺害の罪で死刑だからな。我が国に来てもらったというわけだ」 クリスが付け加える。 「カシム・・」 マリアはポロポロと泣きだした。 「マリア・・」 オロオロとポケットに手をつっこみ、クシャクシャのハンカチを出すカシム。 マリアは自分のポケットから、きちんとたたまれたハンカチを出して涙を拭く。 カシムは、またハンカチをポケットにつっこんだ。 「マリアは縁談が嫌で、この国に?」 クリスの言葉に、マリアはうなずいた。
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